ハロウィーンと銃社会
皆さんこんにちは。アメリカ大好き自由の番人Oです。
10月に入り、新型コロナウイルスの影響が続く中2021年も終盤に差し掛かってきました。光陰矢の如しとはこと事かと本当に実感しています。
さて10月と言えばハロウィーンですが、ここ数年で日本に定着した新しいイベントの為あまり何をするイベントなのか知らない人が殆どなのではないでしょうか。アメリカ在住時にはクリスマスやイースターほどではないにせよスーパーやショッピングモールではセールが開催されていたり、カボチャをあしらったグッズ等で溢れかえっていましたので、当時はアメリカ独自のイベントだと思っていました。
ブログを更新するにあたりハロウィーンについて調べた所、ハロウィーンはそもそも発祥がヨーロッパであり、アメリカがその文化を「輸入」した際にアメリカの土地や風習に合わせて改良したようでキリスト教に関連したものでは無いようです。元々はヨーロッパの文化だったハロウィーンがアメリカに渡り、オリジナルのハロウィーンではなくアメリカ風のハロウィーンが日本に輸入されているのを見るとサンタクロースやクリスマスのようにアメリカという国の影響力の強さを感じる一方で、ヨーロッパはまだ日本から遠い地域なんだなと思いました。
また、アメリカではハロウィーンを民間行事として捉えて比較的盛大に開催していますが、発祥の地ヨーロッパではハロウィーンをアメリカの行事だと思っている国もあればそもそもあまり盛り上がっていない国もあるようです。もちろん同じ国でも地域によって反応は異なりますが、アメリカほどの盛り上がりを見せる国はないようです。
アメリカでのハロウィーンは基本的には子供たちが主役です。住んでいる家の周りを仮装した子供たちが訪ね、「Trick or Treat」という掛け声をかけてお菓子を貰って回ります。チャイムを鳴らして大人がお菓子を訪ねてきた子供たちに渡すこともあれば、お菓子が入ったボウルが玄関に置かれ、セルフサービスのように取っていく事もありました。また、自分が当時通っていた学校ではハロウィーンに合わせて夜の学校でパーティーを開催しており、投票で一番目立った子を選ぶという催しもありました。子供たちの仮装はおどろおどろしい死神やゾンビばかりではなく、アメリカでは男の子の憧れの職業として常に人気の消防士の仮装をしている子や、全く仮装をしていない友達もいました。「悪魔」の仮装をしている友達は周りにいませんでしたが、これは恐らくキリスト教という宗教的な観点から子供も大人も避けているのだと思います。
また、日本でハロウィーンと言えば1992年にルイジアナ州で日本人留学生が射殺された事件を思い浮かべる方もいらっしゃると思います。
この事件に関して個人的な意見を述べる事はしませんが、アメリカに住み始めてからこの国が銃社会である事と、合衆国憲法の権利章典で銃で自分や家族を防衛することを認める権利があるのだという事を強く認識しました。もちろん銃を購入するには審査がありますが、ウォルマートの一角に猟銃やボウガンが20丁ほどガラスケースに陳列されていたり、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い銃弾や銃器の売上が増加した事、連邦政府は銃器の販売を外出禁止令下でも「必要不可欠なサービス」として営業を認める等、銃はアメリカ社会の根底から根付いており、危険だからと簡単に切り離す事は出来ない難題だと思います。
日本人が銃社会に対して比較的寛容な姿勢なアメリカ人が多い事を簡単に理解出来ないのと同じで、アメリカ人も八百万の神がいて、地震が頻繁に起きるどころか震度3程度ではちょっと揺れたな程度で驚きもしない、除夜の鐘を大晦日に撞いたと思ったらその数時間後には初詣に向かう日本人を簡単に理解は出来ません。自分の住む国ではさほど気にならない文化や風習も、国が変われば異質なものとして目に映る事はよくあります。その全てを想像したり理解したりする事は不可能かもしれません。ただたとえそうだとしても攻撃や非難をせずに寛容な姿勢を取ることはできます。ビジネスのみならず、普段の生活でも寛容な姿勢を取り、思いやりの心で過ごしたいですね。